空手

空手道は日本発祥の武道で「礼に始まり、礼に終わる」という礼節の精神を重んじます。
競技は「形(かた)」と「組手(くみて)」の2種目があり、「形」は仮想の相手を想定して一連の動作を通じて、技の正確さ、緩急、気迫、残心などを表現します。「組手」は相手との間合いや駆け引きが重要で、攻撃のタイミング、捌き、カウンターによる攻撃の有効性が試されます。

デフリンピックでは、審判の音声による合図を赤や青のライトの点滅で伝えたり、コーチの位置を工夫したり、形の名前を手話で伝えるなど、視覚的に情報を伝える工夫がされています。これにより、選手は公平な環境で本来の力を発揮できます。また、観客にとっても試合の行方が視覚的に分かりやすく、競技の魅力をより深く感じられるでしょう。

東京武道館で行われる空手競技。世界に伝わった日本発祥の空手を、各々で技を磨いた選手たちが集い、熱戦が繰り広げられます。
東京2025デフリンピックでは、国内で初出場の団体形に挑戦します。団体形の魅力は、チームの一体感と動きのシンクロ。3人が息を合わせて演武することで、技術だけでなく、日々の努力やチームワークが伝わります。
決勝戦では「分解(ブンカイ)」という、形の技を実際に応用して見せる演武も行われ、観客を魅了します。